タオルを貸してください
(もちろん作り話、笑)
私は変な話なんですが、溺れている人を良く助けるんです。
プールでの泳ぎはそれほどでもないんですが、海での泳ぎは
結構得意でしてね。
先日家族と海へ行ったとき、また溺れている人を見つけて
しまいましてね、その人を助けたんです。
びしょぬれの私は、近くにいた丁度バスタオルを持っている人に
声をかけたんですが、偶然にもその人は以前私が溺れているのを
助けた人でした。
私はちょっと気を許して言いました。
「ああ、以前の・・あの、ちょっとそのタオルを貸していただけ
ますか、ずぶぬれになってしまいまして・・」
私は当然、その人は、自分も以前溺れているのを助けられ、また
そういう目にあっている人を助けた私にそのタオルを貸して
くれるかと思ったんですが、
「いえ、このタオルは気に入っているものなので貸せません」
と言ってどこかへ行ってしまったんです。
ちょっと驚いた私はしばらくその人の後ろ姿を眺めていましたが
そのうち、近くでその様子を観ていた方が、私にタオルを貸して
くれました。
「お疲れさまでした、良かったらこれをお使い下さい」と。
私も別に恩を着せたくて溺れている人を助けているわけじゃない
から別にいいんですけど、まあ、こういう人もいるもんなんだな
って思いましたね。
でも、これは割と頻繁に起こるのを後から知りました。
そんなものなのですかね。
世も末ですね。